生きよう

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2012.04.03 Tue 生きよう

凄い風だ。

マンションの窓がぶるぶると震えてる。

ヒーヒーと隙間風の声音が聞こえて。

サッシの隙間から雨雫が入り込もうとしている。

台所の換気扇はゴロゴロと音をたてている。

僕はカレーを食べた後、キットカットを食べ過ぎながら、

赤ワインを酔うまで飲んでいる。

昨日は晴れていて、娘とふたり、川辺を散歩した。

次の休みに、会社の同僚と花見をする場所。

桜はまだほとんど咲いていなかった。

ホームレスがぼんやりとテントを張って暮らしていた。

マンガ雑誌やビールの空き缶が転がっている。

テントの中には青いシートと蒲団の様なものが見える。

ホームレスのテントに寄りそう白い猫が、

愛嬌良く、娘を見てニャーンと泣いた。

かわいいかわいいと、何度もその場所に戻っては白い猫を見に行く娘。

今日の台風は風速25メートル。

あのホームレスの家はこの風には耐えられないだろう。

彼は川の水面をじっと見た後に、自転車に乗ってどこかに行ってしまった。

マンションに帰る途中、彼とすれ違った。

何を買った様子もなかった。

僕は彼、彼は僕。

人生はそれくらいの差異しか無いような気もするし、

そうでないような気もする。

産まれた時に与えられた環境や、境遇、親からの愛情など、

その人の人生を大きく左右するものは多い。

僕は僕。彼は彼。

誰もが自分の人生を歩いて行く。

明日が晴れればいい。

台風が去った後の、景色は空気が澄んで美しい。

街の埃も雨風に洗われて、清々しい。

明日晴れれば、彼もまた桜に囲まれた家を建てるだろう。